ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

読書記録78【キラキラ共和国】小川糸

【キラキラ共和国】小川糸 キラキラ共和国 (幻冬舎文庫) 作者:小川 糸 幻冬舎 Amazon 以前に読んだ ツバキ文具店の続編。 kotoba-no-sekai.hatenablog.com 家族になる。 家族って 近い存在の別の人間。 一緒に暮らすことは 離れていたときよりも 近くなった…

読書記録77【しずかな魔女】市川朔久子

【しずかな魔女】市川朔久子 しずかな魔女 (物語の王国 2-13) 作者:市川 朔久子 岩崎書店 Amazon 〈しずかな子は、魔女にむいてる〉 誰かが言ってくれた言葉が ずっと心に残って 自分の糧になることがある。 それは ちょっと甘い薬のようで。 言葉にこめられ…

読書記録076【アレグロ・ラガッツァ】あさのあつこ

【アレグロ・ラガッツァ】あさのあつこ アレグロ・ラガッツァ (朝日文庫) 作者:あさの あつこ 朝日新聞出版 Amazon 中学・高校と吹奏楽部に所属していたからか。 吹奏楽がテーマの本を見つけるとついつい読みたくなってしまう。 図書館で見つけたこちらの本…

読書記録075【母脳 母と子のための脳科学】黒川伊保子

【母脳 母と子のための脳科学】黒川伊保子 母脳: 母と子のための脳科学 作者:伊保子, 黒川 ポプラ社 Amazon 子育て中の真っ只中。一気読みしました。 黒川伊保子さんの著書は、 言葉やことだまに興味があった時に・いい男は「や行」でねぎらう いい女は「は…

読書記録074【君たちは今が世界】朝比奈あすか

【君たちは今が世界】朝比奈あすか 君たちは今が世界 作者:朝比奈 あすか KADOKAWA Amazon 小学校6年生のあの頃。わたしはどんなことをしてたんだっけ? みんなと、居たい。みんなは、痛い。 教室がすべてだったあの頃の、まぶしさとしんどさがよみがえる。…

読書記録073【美しい距離】山崎ナオコーラ

【美しい距離】山崎ナオコーラ 美しい距離 (文春文庫) 作者:ナオコーラ, 山崎 文藝春秋 Amazon なんだろうな。なんていうのかな。 心地よい距離感って、どんなものだろう? そんなことを考えた。 家族の単位って、なんだろう。夫婦が一番近いのか。 結婚した…

読書記録76【今日のハチミツ、あしたの私】寺地はるな

【今日のハチミツ、あしたの私】寺地はるな 今日のハチミツ、あしたの私 (ハルキ文庫) 作者:寺地はるな 角川春樹事務所 Amazon 新しい場所に降り立って 知り合いもほとんどいない中、 どうやって生きていくか。 今までだったら きっと、なんとなくで いつも…

言葉から体温が伝わる

言葉って つかう人の気持ちがのっかって 届いてくるもの。 その人の 体温が伝わってくる。 だからか。 同じ言葉でも つかう人 つかう状況によって 全然ちがう言葉に聞こえるのは。 自分がどんな言葉を 普段から発しているのか 意外と知らないんだよね。 無意…

読書記録72【旅屋おかえり】原田マサ

【旅屋おかえり】原田マサ 旅屋おかえり (集英社文庫) 作者: 原田マハ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2014/09/19 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 誰かのかわりに 旅をする。 そんな仕事があったら わたしもやりたいなー。 でも 仕事に…

本ことば114【チエちゃんとわたし】よしもとばなな「私は好きなことしかしなかっただけで」

【チエちゃんと私】よしもとばなな まわりの人にはずいぶんと妬まれたものだった。きっと親にお金があるからあんなふうにしていられる、とか、誰かの愛人なのだろう、とかあることないこといろいろ言われた。でも、そんなのではなく、私は好きなことしかしな…

読書記録71【ママは身長100cm】伊是名夏子

【ママは身長100cm】伊是名夏子 ママは身長100cm (ハフポストブックス) 作者: 伊是名夏子 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン 発売日: 2019/05/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る わたしが子どもを産んで た…

読書記録70【夜のピクニック】恩田陸

【夜のピクニック】恩田陸 夜のピクニック (新潮文庫) 作者: 恩田陸 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/09/07 メディア: 文庫 購入: 13人 クリック: 150回 この商品を含むブログ (644件) を見る 大学生の頃に読んで なぜか急にもう一回読みたくなって 買…

本ことば113【王国 その2 痛み、失われたものの影、そして魔法】よしもとばなな「その人にとって有効なら、口を出さないほうがいい場合が多いのだ」

【王国 その2 痛み、失われたものの影、そして魔法】よしもとばなな でも、この社会は山の上とは違うから、と私は思った。山の上では薬草茶を求めてわざわざたずねてきた人にしか会っていないから発言の権利があったが、ここではそうはいかない。ここではい…

読書記録69【ツナグ 想い人の心得】辻村深月

【ツナグ 想い人の心得】辻村深月 ツナグ 想い人の心得 作者: 辻村深月 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/10/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 続編がでてたので 思わず、購入して一気読みしました。 前作は、こちら ツナグ (新潮文庫) …

読書記録68【昔はおれと同い年だった田中さんとの友情】椰月美智子

【昔はおれと同い年だった田中さんとの友情】椰月美智子 昔はおれと同い年だった田中さんとの友情 (ブルーバトンブックス) 作者: 椰月美智子,早川世詩男 出版社/メーカー: 小峰書店 発売日: 2019/08/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る おばあ…

本ことば112【本当に自分の人生を生きることを考え始めた人たちへ】銀色夏生

【本当に自分の人生を生きることを考え始めた人たちへ】 銀色夏生 365日周期は地球が太陽の周りを回る一周と対応している自然のリズムですから、とても大事なものです。しかし、今のグレゴリア暦(西暦)では、毎日の日数が不規則なので、地球のリズムと…

読書記録67【すぐそこのたからもの】よしもとばなな

【すぐそこのたからもの】よしもとばなな すぐそこのたからもの (幻冬舎文庫) 作者: よしもとばなな 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/02/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る たわいもない 子どもとの日常を 短く切り取って まとめている育…

本ことば111【四月になれば彼女は】川村元気「そのときここにわたしがいて、感じていたなにかを残すためにシャッターを切ります」

【四月になれば彼女は】 川村元気 「わたしは雨の匂いとか、街の熱気とか、悲しい音楽とか、嬉しそうな声とか、誰かを好きな気持ちとか、そういうものを撮りたい」 「確かに、写らないものだ」 「はい。でも確かにそこにあるものです。カメラを持って歩いて…

本ことば110【僕はがんを治した】福島正伸

【僕はがんを治した】福島正伸 でも、大切なのは私自身のあり方だろうと思った。私自身がどのように受け止めているか、私自身が前向きに受け止め、生きる意欲を今まで以上に高めることが。 病気を宣告されたときに、どう受け止めるのか。 事実は、事実だけど…

本ことば109【ラリルレ論】野田洋次郎

【ラリルレ論】野田洋次郎 あなたは、大丈夫だよ。 きっと大丈夫。 この言葉が今日は重たかった。 苦しかった。 ふたりから言われた。 励ましの言葉であったらろうに、俺が受け取ったものはそうじゃなかった。 あなたは大丈夫と言われると、頑張るしかないじ…

読書記録66【吹部ノート】オザワ部長

【吹部ノート】オザワ部長 吹部ノート 作者: オザワ部長,菊池直恵 出版社/メーカー: ベストセラーズ 発売日: 2015/11/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 吹奏楽部だった思い出がヒットして 手に取った本。 部活ノート。 中学校の時は書…

本ことば108【いのちのエール 初女おかあさんから娘たちへ】田口ランディ「お互いがお互いのおいしさを引き出しあうの」

【いのちのエール 初女おかあさんから娘たちへ】田口ランディ ぬか床というのは、いろんな野菜を漬けると、 どんどんおいしくなるのね。 きゅうりはきゅうりのまま、 なすはなすのまま、 にんじんはにんじんのまま、 それぞれの野菜が、それぞれの野菜のまま…

本ことば107【王国 その3 ひみつの花園】よしもとばなな「一見開かれているようだが実は心の扉は閉じていて」

【王国 その3 ひみつの花園】よしもとばなな 何かをつかもうという感じで来る人の方が、全てまかせきっている人よりもこちら側としてはやりやすいのだ。もちろん楓もそうだと思う。全てまかせきってなんとかしてください、という人の場合、一見開かれている…

読書記録65【陽だまりのひと】藤岡陽子

【陽だまりのひと】藤岡陽子 陽だまりのひと (祥伝社文庫) 作者: 藤岡陽子 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日: 2019/04/12 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 法律事務所を舞台にした物語。 なんだろうな。 法律の世界は わたしには遠くて まったく知…

本ことば106【生きるとは、自分の物語をつくること】小川洋子・河合隼雄「分けられないものを分けてしまうと、何か大事なものを飛ばしてしまうことになる」

【生きるとは、自分の物語をつくること】 小川洋子 河合隼雄 無限の直線は線分と1対1で対応するんですね。 部分は全体と等しくなる、これが無限の定義です。 だからこの線分の話が、僕は好きで、この話から、人間の心と体のことを言うんです。 線を引いて…

読書記録64【クジラは歌をうたう】持地佑季子

【クジラは歌をうたう】持地佑季子 クジラは歌をうたう (集英社文庫) 作者: 持地佑季子 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2018/08/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 『君は今、何を見て、何を思っていますか?』 人は、今を生きているけれど 過…

読書記録63【いちご同盟】三田誠広

【いちご同盟】三田誠広 いちご同盟 (集英社文庫) 作者: 三田誠広 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 1991/10/18 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 53回 この商品を含むブログ (72件) を見る 私の高校の文化祭は 各クラスごとの劇がメインだった。 模擬店…

本ことば105【ボールのようなことば。】糸井重里「わからない」の時間を、やらないかなぁ。

【ボールのようなことば。】糸井重里 学校て、生徒も先生もいっしょになってさ、 「わからない」の時間を、やらないかなぁ。 条件は、ひとつ、 「先生もほんとにわからないこと」をテーマにして、 しつこく授業を続けていく。 小学校は小学校なりに、中学校…

本ことば104【蘇える変態】星野源「自分の中の「真っ直ぐの考え」が周りの「真っすぐの考え」とズレているだけなのだ」

【蘇える変態】 星野源 犯罪以外で道を踏み外したと感じるおおかたのことは、踏み外したのではなく、自分が「真っすぐだと感じる道」と社会や環境が指し示す「真っすぐな道」がただ違うというだけだ。世間が「あんた曲がった考え方をしてるね」と言う時は大…

本ことば103【蜷川実花になるまで】蜷川実花「両極のバランスをとることが、私の創作活動においてのキモになっています」

【蜷川実花になるまで】 蜷川実花 ただ、撮っている時は戦略的なことは一切考えません。撮っている瞬間は純粋に撮りたいから撮っているだけです。 撮影時は、どこまで不純物を排除し、イノセントになれるか。どれだけピュアな気持ちでシャッターが切れるか。…