ことばの世界

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読書記録074【君たちは今が世界】朝比奈あすか

【君たちは今が世界】朝比奈あすか

 

 

 

小学校6年生のあの頃。
わたしはどんなことをしてたんだっけ?

 

みんなと、居たい。
みんなは、痛い。

教室がすべてだったあの頃の、
まぶしさとしんどさが
よみがえる。

いつかのあなたが、きっと、
この教室の中にいる。

 

仲良しな女の子グループあったな。
誰かと一緒にいる。
自分がはみ出ないようにする。
周りを気にする。
波風立てないようにする。

そんな6年生。

 

小学校の最高学年で
エライような気もしてた。

 

学校内の行事は
6年生中心で
1年生の面倒もみる。

大人の気分。

 

でも、
中学生や高校生と並ぶと
ほんと子ども。

 

小学校低学年の子たちみたいに
無邪気だけではいられない。

 

いろいろ頭で考える。

難しい年ごろなのかもしれない。

 

 

小学校での時間が
生活の大多数を占めていて。

 

他に
習い事などでの
お友だちもいたけれど。

 

同じクラスの友だちとの時間は
圧倒的に多くて。

 

教室での自分のポジションを守ってた。

 

見えないカースト制みたいなもので
順位が決められている世界で
自分の地位が下がらないように
どこかで必死だった。

 

自分で地位は決められなくて
周りの評価で決まっていく。

 

だから、
周りから認められるようでいよう。
嫌われないようにしよう。
と頑張ることが重要だった。

 

教室という世界で
自分の居場所がなくなるのが
こわかったんだ。

 

 

今だから思えること。

 

教室の世界は
これから生きる世界と比べたら
ほんのちょっとの
ちっぽけな世界だってこと。