ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

本ことば112【本当に自分の人生を生きることを考え始めた人たちへ】銀色夏生

【本当に自分の人生を生きることを考え始めた人たちへ】 銀色夏生 365日周期は地球が太陽の周りを回る一周と対応している自然のリズムですから、とても大事なものです。しかし、今のグレゴリア暦(西暦)では、毎日の日数が不規則なので、地球のリズムと…

読書記録67【すぐそこのたからもの】よしもとばなな

【すぐそこのたからもの】よしもとばなな すぐそこのたからもの (幻冬舎文庫) 作者: よしもとばなな 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/02/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る たわいもない 子どもとの日常を 短く切り取って まとめている育…

本ことば111【四月になれば彼女は】川村元気「そのときここにわたしがいて、感じていたなにかを残すためにシャッターを切ります」

【四月になれば彼女は】 川村元気 「わたしは雨の匂いとか、街の熱気とか、悲しい音楽とか、嬉しそうな声とか、誰かを好きな気持ちとか、そういうものを撮りたい」 「確かに、写らないものだ」 「はい。でも確かにそこにあるものです。カメラを持って歩いて…

本ことば110【僕はがんを治した】福島正伸

【僕はがんを治した】福島正伸 でも、大切なのは私自身のあり方だろうと思った。私自身がどのように受け止めているか、私自身が前向きに受け止め、生きる意欲を今まで以上に高めることが。 病気を宣告されたときに、どう受け止めるのか。 事実は、事実だけど…

本ことば109【ラリルレ論】野田洋次郎

【ラリルレ論】野田洋次郎 あなたは、大丈夫だよ。 きっと大丈夫。 この言葉が今日は重たかった。 苦しかった。 ふたりから言われた。 励ましの言葉であったらろうに、俺が受け取ったものはそうじゃなかった。 あなたは大丈夫と言われると、頑張るしかないじ…

読書記録66【吹部ノート】オザワ部長

【吹部ノート】オザワ部長 吹部ノート 作者: オザワ部長,菊池直恵 出版社/メーカー: ベストセラーズ 発売日: 2015/11/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 吹奏楽部だった思い出がヒットして 手に取った本。 部活ノート。 中学校の時は書…

本ことば108【いのちのエール 初女おかあさんから娘たちへ】田口ランディ「お互いがお互いのおいしさを引き出しあうの」

【いのちのエール 初女おかあさんから娘たちへ】田口ランディ ぬか床というのは、いろんな野菜を漬けると、 どんどんおいしくなるのね。 きゅうりはきゅうりのまま、 なすはなすのまま、 にんじんはにんじんのまま、 それぞれの野菜が、それぞれの野菜のまま…

本ことば107【王国 その3 ひみつの花園】よしもとばなな「一見開かれているようだが実は心の扉は閉じていて」

【王国 その3 ひみつの花園】よしもとばなな 何かをつかもうという感じで来る人の方が、全てまかせきっている人よりもこちら側としてはやりやすいのだ。もちろん楓もそうだと思う。全てまかせきってなんとかしてください、という人の場合、一見開かれている…

読書記録65【陽だまりのひと】藤岡陽子

【陽だまりのひと】藤岡陽子 陽だまりのひと (祥伝社文庫) 作者: 藤岡陽子 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日: 2019/04/12 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 法律事務所を舞台にした物語。 なんだろうな。 法律の世界は わたしには遠くて まったく知…

本ことば106【生きるとは、自分の物語をつくること】小川洋子・河合隼雄「分けられないものを分けてしまうと、何か大事なものを飛ばしてしまうことになる」

【生きるとは、自分の物語をつくること】 小川洋子 河合隼雄 無限の直線は線分と1対1で対応するんですね。 部分は全体と等しくなる、これが無限の定義です。 だからこの線分の話が、僕は好きで、この話から、人間の心と体のことを言うんです。 線を引いて…

読書記録64【クジラは歌をうたう】持地佑季子

【クジラは歌をうたう】持地佑季子 クジラは歌をうたう (集英社文庫) 作者: 持地佑季子 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2018/08/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 『君は今、何を見て、何を思っていますか?』 人は、今を生きているけれど 過…

読書記録63【いちご同盟】三田誠広

【いちご同盟】三田誠広 いちご同盟 (集英社文庫) 作者: 三田誠広 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 1991/10/18 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 53回 この商品を含むブログ (72件) を見る 私の高校の文化祭は 各クラスごとの劇がメインだった。 模擬店…

本ことば105【ボールのようなことば。】糸井重里「わからない」の時間を、やらないかなぁ。

【ボールのようなことば。】糸井重里 学校て、生徒も先生もいっしょになってさ、 「わからない」の時間を、やらないかなぁ。 条件は、ひとつ、 「先生もほんとにわからないこと」をテーマにして、 しつこく授業を続けていく。 小学校は小学校なりに、中学校…

本ことば104【蘇える変態】星野源「自分の中の「真っ直ぐの考え」が周りの「真っすぐの考え」とズレているだけなのだ」

【蘇える変態】 星野源 犯罪以外で道を踏み外したと感じるおおかたのことは、踏み外したのではなく、自分が「真っすぐだと感じる道」と社会や環境が指し示す「真っすぐな道」がただ違うというだけだ。世間が「あんた曲がった考え方をしてるね」と言う時は大…

本ことば103【蜷川実花になるまで】蜷川実花「両極のバランスをとることが、私の創作活動においてのキモになっています」

【蜷川実花になるまで】 蜷川実花 ただ、撮っている時は戦略的なことは一切考えません。撮っている瞬間は純粋に撮りたいから撮っているだけです。 撮影時は、どこまで不純物を排除し、イノセントになれるか。どれだけピュアな気持ちでシャッターが切れるか。…

本ことば102【夏の森】銀色夏生「嫌いっていうほど好きじゃないって 言われて」

【夏の森】銀色夏生 嫌いっていうほど好きじゃないって 言われて ようやくあきらめた 嫌いのベクトルがあると ひっくり返ったら その分だけ 好きになってくれるかも。 と、期待できる。 動く余地があると思える。 好きな人には 「好き」って伝えたいけど 嫌…

本ことば101【人生の道しるべ】宮本輝 吉本ばなな「忍耐とか、本当の意味の悲しみといったものを小説で教えてもらうこともできるでしょう」

【人生の道しるべ】 宮本輝 吉本ばなな 吉本 たしかにその頃って、自分の実年齢より上の人の話を読むといいですよね。大人に憧れもできるし、生き方の多様性、可能性をそこで獲得できる。全く理解できない場合、理解したいという心のはたらきも生まれます。…

本ことば100【サーカスナイト】ねえ、聞いていいのか迷うときは聞いてみるね。

【サーカスナイト】よしもとばなな 「ねえ、聞いていいのか迷うときは聞いてみるね。あのさ、さやかさんのその左手が不自由なことと、そのご家族って関係があるの?」 迷うときは、聞いてみる。 できそうで、できないなぁ。 これ、言っちゃっていいのかな?…

本ことば99【きいろいゾウ】彼女は大切なことを何も言わない。

【きいろいゾウ】 西加奈子 彼女は大切なことを何も言わない。内緒にしているのとも違う、ただ言わないのだ。(「だってムコさん聞かへんかったやん」とあとで言われるだけだ。)僕もあきらめて、なるべく驚かないようにしている。 やっぱり、ツマに共感して…

読書記録62【夜明けのカノープス】穂高明

夜明けのカノープス (実業之日本社文庫) 作者: 穂高明 出版社/メーカー: 実業之日本社 発売日: 2017/10/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 夜明けって 薄暗くて でも、これから朝がくる。 そんな時。 あぁ、 永遠に夜が続くこともなければ 永遠…

読書記録61【優しい音楽】瀬尾まいこ

優しい音楽<新装版> (双葉文庫) 作者: 瀬尾まいこ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2019/06/13 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 3つの物語が入っていたんだけど どれもが、やさしかった。 ・優しい音楽 ・タイムラグ ・がらくた効果 日常のあ…