ことばの世界

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本ことば109【ラリルレ論】野田洋次郎

【ラリルレ論】野田洋次郎

 

あなたは、大丈夫だよ。

 

きっと大丈夫。

 

この言葉が今日は重たかった。

苦しかった。

ふたりから言われた。

励ましの言葉であったらろうに、俺が受け取ったものはそうじゃなかった。

あなたは大丈夫と言われると、頑張るしかないじゃんって思った。

 

甘えたくても甘えられない。

 

もちろん必死でやるし、頑張るつもりなんだけど、

俺は自分でそれを選ぶつもりだけど、

 

あなたは大丈夫、と言われると

その道しかもう残ってないように感じた。

 

 

「大丈夫」という言葉が

ほっと安心させてくれる時もあれば

プレッシャーになり不安にさせてくれる時もある。

 

 

相手がどんな想いで

「大丈夫」の言葉を伝えてくれているのか

 

わたしがどんな想いで

「大丈夫」の言葉を受けとっているのか

 

それで、

同じ言葉なのに全然意味合いが変わってくるんだ。

 

 

 

自分が一生懸命やってて

もういっぱい、いっぱいで

大丈夫じゃないと思ってる時の

「大丈夫」はつらい時がある。

 

 

いや、助けられる時もあるんだよ。

 

『あぁ、わたしは大丈夫だ』って。

 

 

でも、

本当はもう泣きたくて

「大丈夫じゃない!」と言いたい時に

 

「大丈夫だよ」なんて言われたら。

 

 

 

そこで、

「大丈夫じゃないの!」と言えたら

楽なんだろうな。

 

自分を偽らないで

そのままの想いを口にできたら。

 

 

「あなたは大丈夫って言ってくれるし

わたしの可能性を信じてくれてるのかもしれないけど

わたしは今、大丈夫じゃないの!」って

そのまま言えたら。

 

 

 

今のわたしなら、

言えるかもしれないな。

 

 

昔は絶対に言えなかったけど。

 

出来ないことが認められなくて

助けてもらうことが出来なくて

「大丈夫?」と聞かれたら

「大丈夫!」と答える選択肢しかなかったから。

 

 

そりゃあ、追いつめられるわけだ。

 

 

「大丈夫」って言ったからには

大丈夫を装うし、

無理して頑張るんだもん。

 

 

 

世の中の人って、

こうして無理して

カラダもココロも壊していくのかな?

 

 

 

無責任に「お前は大丈夫だよ」って

言われるのが頼もしい時もあるけど、

 

人を追いつめてる時もあるんだね。

 

 

 

 

こんなことを言っときながら

わたしは

根拠のない「大丈夫!」を

自分にも人にも良く言ってるな。

 

 

自分に言う時はいいけどさ、

人に言う時は、

追いつめてないかを見る思いやりを

もっているの大事だよね。

 

 

ラリルレ論

ラリルレ論

 

 

 

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