ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

本ことば087【和菓子のアン】坂木司「いつか私だって自動的に歴史の一部になる」

【和菓子のアン】坂木司

 

ずっとずっと昔から、時間は途切れなく続いている。その時間の別名を、歴史という。だとすると、いつか私だって自動的に歴史の一部になる。本には残らない名もなき人生だとは思うけど、食べることでお菓子を次の世代へ残していけたらいい。 

 

 

 

一番、苦手な科目は【歴史】だった。

 

中学時代、

勉強はできる方で

受験したのは、地区内の進学校

 

 

だけど、

社会の【歴史】が苦手すぎて

イヤイヤ詰め込んだ。

 

時代の順番すら

覚えるのに戸惑っていた。

 

【歴史】が

他人事すぎて

全然興味がわかなかった。

 

 

ただの出来事としての【歴史】は

記憶力を試すだけの科目となる。

 

 

違ったんだ。

 

【歴史】は

その時代に生きていた人たちの生き様

生きた人がつくったもの、

この時代までつなげてくれたもの、

そんなものを、知るチャンスだったんだ。

 

 

そして、

わたしの生きている今は

数十年後には歴史となって

数百年後には、もっと歴史になっている。

 

 

平成時代に、

江戸時代を学ぶかのように、

未来の時代に

平成時代を学ぶんだ。

 

 

 

平成時代には

PHS⇒携帯電話⇒スマートフォンができて

コミュニケーションが随分変わったんだよ。

とかね。

 

 

わたしだって

時代をつくった一人になるんだ。

名前は登場しなくても。

いたことには、かわりない。

 

 

 

時代を生きている歯車の一部として

胸をはって生きていたいね。

 

 

和菓子のアン (光文社文庫)

和菓子のアン (光文社文庫)

 

 

 今までの本ことばの記事はこちらから

kotoba-no-sekai.hatenablog.com

 

読書記録51【犬のうんちを踏んでも感動できる人の考え方】ひすいこたろう

【犬のうんちを踏んでも感動できる人の考え方】ひすいこたろう

 

 

ひすいこたろうさんの本はおもしろくて

何冊も読んでる。

 

誰かが、

【犬のうんちを踏んでも感動できる人の考え方】

を紹介してて、

新しい本だ♪と、買ったら。

 

 

あれ?

この内容、どこかで読んだぞ。

と。。。。

 

 

これだー!!!!

ものの見方検定――「最悪」は0.1秒で「最高」にできる!

ものの見方検定――「最悪」は0.1秒で「最高」にできる!

 

 

文庫版になって

題名が変わったらしい。

 

ああ、やっちまった。

 

せっかく、買ったし

最後まで読む。

 

 

同じ本を

何度か読んでも

その時々で拾い上げるものは違うから。

 

 

 

それにしても、

 これだけ見方を変えることができたら

どんな人生でも、楽しめちゃうよな。

 

 

考え方を

バージョンアップさせる。

 

新しい考え方をとり入れることができたなら

違う道ができあがる。

 

 

嫌なことが

ラッキーなことに変わる。

 

 

心理学用語でいう

「リフレーミング

 

そのやり方を

おもしろおかしく

学べちゃうのが

この本なのだね。うん。

 

 

心理学云々は関係なく

犬のうんちを踏んだとき

この本のことを思い出して

読んでみてほしいな。笑

 

 

kotoba-no-sekai.hatenablog.com

 

 

居場所

なーんだ

わたしの居場所は

いつでも、ここにあったんだ

 

f:id:kotoba-no-sekai:20181021224834j:image

 

 

大好きなあの人との繋がりは

あの場がなければ

途切れてしまうとどこかで不安だった

 

 

あの人は

離れたとしても

わたしが、わたしでいられることを

誰よりも願って

応援してれるとわかりながらも

物質的な場がなくなることが

けっこう怖かった

 

 

何を理由に

連絡したらいいのかな?とか

考え出すと

遠い人に思えて寂しかった

 

 

だけど、

あの場がなくても

あの人とわたしと、

他の大好きな人とで

家族のような場があった

 

 

ほんとに、

ほんとーーーに

うれしかったんだ

 

 

 

まだ続いていくこの関係に

わたしのこれからの人生に

あの人がいることが

ありがたくってたまらない

 

 

わたしの居場所は

わたしが決める

 

 

やむ終えない別れもある

 

 

それでも

わたしは

いたい人たちと

一緒にいたい

本ことば086【ハゴロモ】よしもとばなな「毎日が新しい朝なんだ・・・・・・」

ハゴロモよしもとばなな

 

そう、気づくと私は朝のきれいな光に照らされて、連れてきた猫だけが、東京での生活のままにごはんをねだって顔をすり寄せてくる。ここはどこだ? と何回も思った。ふるさとなのに実家ではない場所で目覚めている。自分がどこで何をやっているのかさっぱりわからない。

その解放感に、涙がにじんだりしたこともあった。こんなふうに人生をやりなおせたらいいのに。毎日が新しい朝なんだ・・・・・・今まで一度も浴びたこともない光を今、浴びているんだ。これからなんでもできるし、どこにでも行けるんだ。

ところが立ち働いているとふと、記憶の重みがおそってきて、人生は思い出という名の牢獄だというところに連れもどされる。

 

 

 

都会の喧騒から離れて

自然の中に行きたくなることがある。

 

 

 

といっても

わたしの住んでる小田原は

ほどよく田舎なのだけど。

 

 

 

 

疲れているときは

人工的なものがある場所よりも

自然に包まれる場所にいたくなる。

 

 

 

太陽の光がポカポカと

心も身体も温めてくれて、

 

木々の緑と色鮮やかな花々が

色の美しさを魅せてくれて、

 

大地に裸足で立つことで

地球と繋がっていることを感じて、

 

風が運んでくれる香りに

ほっとするなつかしさを思い出して、

 

 

流れゆく景色が

いつも同じではないことを

ただただ感じていたくなる。

 

 

 

 

弱っているときは特に。

 

 

 

 

それだけ

自然は大きくて偉大なんだ。

 

 

 

 

 

でも、

よく見て感じると

都会でだって

毎日、新しい太陽を感じることができる。

 

 

要は、

自分がそれを感じることのできる

状態なのかどうか、がポイントなんだ。

 

 

 

 

今は

品川のカフェで

この文章を書いている。

 

 

外は雨。

 

 

窓から、

傘をさして歩く人たちが見える。

 

 

 

久しぶりの雨だった。

 

 

 

雨のしずくが

水たまりに落ちて

波紋がひろがっていくのが好き。

 

 

それは、

どこでだって見れる景色。

 

でも

一時として

同じ景色は得られない。

 

 

 

毎日が、

毎瞬が、

新しい自分になれる時なんだ。

 

 

変わっていないようで

わたしも常に変わっているんだと

思ったら、笑みがこぼれた。

 

 

ハゴロモ (新潮文庫)

ハゴロモ (新潮文庫)

 

 

 

今までの本ことばのまとめはこちら

kotoba-no-sekai.hatenablog.com

 

 

 

本ことば085【キュア】田口ランディ「どんな人間だろうと、必ず死ぬじゃないか。」

【キュア】田口ランディ

 

僕は死ぬ運命なのか。嘘をつけ。どんな人間だろうと、必ず死ぬじゃないか。

身体が燃える。熱い。灼熱地獄だ。そのうえ寒けがする。熱を出しているのは細胞の中にいるミトコンドリアだ。遥か昔に寄生したウィルスが、六十兆の細胞のなかにいて熱エネルギーを供給している。人間ってなんだろう。いろんな微生物やウィルスと共生している。一つの生命じゃない、無数の生命の共生体だ。自我だけが、勝手に自分を一人だと思っている。バカだな自我って。愚かだ。

 

 

 

 

人間。

 

一体としてみたら

「1」である。

 

その人間は

何でつくられているか?

と、分解していくと

「1」ではなくなる。

 

 

1人なのか

1人じゃないのか、

もうよくわからない。

 

 

 

この文は

読んだときに

何を思ったのかは

記憶の果てで思い出せない。

 

 

今は、もう、混沌。

 

 

 

ほら、

生きているんじゃなくて

生かされている。と

いうこと、あるじゃない?

 

 

自分で

生きていることを

選んでないのか?

 

 

生きはじめたら

いつか、死ななくてはいけない。

死ぬ運命は決まっている。

 

 

死ぬことはわかりつつ

「まだ」死なない

「まだ」死ねない

と、【死】が遠くにあるのも

人間なのかもしれない。

 

 

生ぬるい環境で生きて

傲慢になってしまったのかな。

 

 

世界は

人間がつくって

人間がいるからまわっている。

と、勘違いしているかのように。

 

ね。

 

 

 

キュア cure

キュア cure

 

 

 

今までの本ことばのまとめはこちら

kotoba-no-sekai.hatenablog.com

 

読書記録50【何者】浅井リョウ

【何者】浅井リョウ

 

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

 

読んでて

ハラハラドキドキした。

 

 

人の駆け引きっていうのかな。

そういうの、嫌いじゃない。

 

 

後、

わたし自身が

気になった人がいると

ブログを全部読みこんだりするから

SNSの発信が

どこまでが本当で

どこまでが嘘なのか

わからなくなった。

 

 

というか

何のために

発信をするのか?

が、気になったのかな。

 

 

 

ただの日記なら

確かにノートに書けばいい。

 

なのに

ブログで日記を書いたり、

裏アカウントでつぶやいたり。

 

 

自分の名を明かさない

裏アカウントは

何の目的でやるのだろうか?

 

 

優越感にひたりたい?

自分だけが知っているんだ。と、

何かを発信したいのか?

 

それを読む人っているのかな?

 

 

 

SNSの嘘と本当が入り混じった世界。

 

 

 

本当のことだけ書いていけば

何も裏を考えることなく

楽なのにね。

 

そうはいかない世界なのかな。

うーーーーーーーん。

 

 

 

SNSに書いている自分は

本当の自分ではなく

何者かの自分なのだろうか。

 

何者かに、

あえてなって

虚像の自分をつくるのか?

 

 

だとしたら

本当の自分とは

一体、何なのだろうか。

 

 

 

どことなく

後味の悪さを残しながら。

 

「じゃあ、私は何者なの?」と

自分への問いかけが

こだましているのでした。

読書記録49【深呼吸の必要】長田弘

深呼吸の必要長田弘

 

深呼吸の必要 (ハルキ文庫)

深呼吸の必要 (ハルキ文庫)

 

 

吸い寄せられるかのように

本屋さんの平積みから

この一冊をとって、即購入。

 

いつもだったら、

本屋のすみずみまで回って

どの本を買うかを吟味するのに

この日に限っては

他のコーナーを巡回することなく

レジに向かった。

 

 

 

カフェで

ごはんを待っている間に読みながら、

深呼吸をした。

 

 

「いつから子どもでなくなって

いつからおとなになったんだろう?」

 

 

その問いを

そっと投げかけてくれて

いくつかの

「あの時じゃなかった?」

を教えてくれる。

 

 

 

確かに、あの時だった。

でも、あの時に急に

おとなになったわけでもない気がする。

 

 

いつの間にか、

ほんとう、いつの間にか

おとなになっていた。

 

 

でも、

子どもだった私のことも

私は知っている。 

 

なのに、

おとなになると

子どもだった、

あの頃の感覚が

薄れていってしまうんだ。

 

 

立ち止まって

深呼吸をして

思い出したくなる、あの頃。

 

思い出すと、

子どもの頃に

気持ちがワープできる。

 

 

幼い頃の感覚も共に

今を生きていこう。

と、思うんです。

 

 

 

この本、

1984年に出版されていたんですって。

 

深呼吸の必要

深呼吸の必要

 

 

30年以上も昔の本。

私が生まれる前の本。

 

なのに、

時空をこえて

そっと寄り添ってくれる。

 

 

あぁ、

やっぱり本っていいなぁ。

 

 

 

kotoba-no-sekai.hatenablog.com