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本ことば081【14歳の水平線】椰月美智子「なんで登場人物の気持ちをおれが当てなくちゃいけないっての」

【14歳の水平線】椰月美智子

 

「そもそもさ、国語の文章問題とかって、わけわかんなくね?なんで登場人物の気持ちをおれが当てなくちゃいけないっての。好き勝手に自由に読ませてほしいよ、まったく」

おれの言葉に、ミラクルが再度深くうなずく。国語の文章問題は本当に苦手だ。実際、正解なんてあるのかと思う。主人公の気持ちなんて、その本人しかわからないんじゃないだろうか。と感じているに違いない。

 

 

 

確かに。

そっか、そう思ってたかも。

 

 

けど、

それ以上に

わたしは、登場人物の気持ちを

想像するのがおもしろかった。

 

 

テストの時は

自分の解答と模範解答が

異なることもあって

 

「なんでー!!!!」と

思ったこともあった。

 

 

ただ、

合っている割合のほうが

多かったから、

だいたいは架空の主人公の気持ちと

一致していたんだと

問題を解いていたころのわたしは

納得していたんだろう。

 

 

 

10代のころよりも

歳を重ねたわたしが

もしも、問題を解くのだとしたら

純粋に主人公の気持ちを想像することは

なくなるだろう。

 

 

 

それよりも

問題をつくった人の気持ちを想像して

解答をみつける。

 

 

 

なんか、

現実的すぎて

夢から覚めるけど。

 

 

 

違う視点を手に入れてしまったから、

問題を用意した人の意図を考え

それに適した答えを出すでしょうね。

 

 

 

これもまた

想像することにはなるけど、

 

相手が変わるだけで

なぜ、こんなにも印象が変わるんだろうか。

 

 

 

 

ただ、解答を出すためだけに

物語を読むことに

魅力を感じないのでした。

 

 

 

小説は

自分の好きに受けとって

読み進めていくのが好き!

 

 

 

14歳の水平線

14歳の水平線

 

 

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