ことばの世界

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読書記録46【小説は君のためにある】藤谷治

 【小説は君のためにある】藤谷治

小説は君のためにある (ちくまプリマー新書)

小説は君のためにある (ちくまプリマー新書)

 

 

小説は

本と私との

秘密話をしているから

好きなんだ!

 

私だけの世界に

入り込むのとも違う

小説の世界。

 

だけど、

そこにいるのは

私だけで。

 

後は、

小説の登場人物たち。

 

 

自分が主人公になるのとも違う、

繰り広げられている

その創られた世界を

一番近くで覗き込んでいるのが私。

 

 

誰にも見せない心打ちを

私にだけ見せてくれてる世界。

 

 

小説を好きな理由が

またひとつ、わかった。

 

 

今、

これだけ本を読んでいると

昔から、本が好きだったように

思われることが多いのだけど。

 

全然、そんなことはなくて。

 

 

小学校の頃は

図書館で本を借りたりもあったけど

漫画の方が好きだった。

 

中学校になると

部活が忙しくなり

そこに勉強が入り込んできて

本を読む習慣は全くなくなった。

 

高校も大学も同様。

 

 

読書熱に火がついたのは

社会人になってから。

 

 

自分の仕事の分野の本を

色々と読み始めた。

 

介護の本、

医療の本。

 

専門書を読むのは

すぐ眠くなるから。

 

介護士さんが書いた本や

患者さんが書いたエッセイなど。

 

身近に感じる本を

読み始めたら

いつの間にか、はまっていた。

 

 

人の考えになんて

案外、深いところまで聞かなくても

日常はすんでしまうもの。

 

「なんで?」

「なんで?」

と、訊いていくと

逆にうっとおしく思われる。

 

 

本は、

私の「なんで?」を

沢山、答えてくれる存在だった。

 

 

知っても、知っても

充分に知れることのない

【人の気持ち】や【考え】について。

 

 

そこから

【小説】にも手が出た。

 

 

ドンピシャにはまり、

読みふけるようになっていった。

 

この6年で

何百冊の本を読んだかわからない。

1000冊に達している気もする。

 

 

「何のために本を読むの?」

と、言われても

勉強のための本でない小説は

明確な理由がなかった。

 

 

今なら

こう答えるよ。

 

「私のために読んでるの」

 

 

 

 

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