本ことば011【言葉なんかおぼえるんじゃなかった】田村隆一「肉眼だけが詩を詠むことができる」
【言葉なんかおぼえるんじゃなかった】田村隆一(語り)・長薗安浩(文)
旅の魅力は、未知なるものと遭遇することにある。
知らない土地、風景、顔、言葉、花、そして自分自身。遭遇しながら、自分の肉眼を養っていく。「私は、一・五です」なんでのとは違うぜ(笑)。それは視力の問題。肉眼というのは、ものの奥まで見えるような眼だよ。鍛えれば、本当のいいものがわかってくる。肉眼だけが詩を詠むことができる。年齢に応じて、未知との出会いの新鮮度も違ってくる。
肉眼だけが詩を詠むことができる。
「肉眼」なんて言葉
わたし、つかったことないですよ。
さっそく、意味を調べました。
肉眼:肉体に備わっている目。特に、顕微鏡・望遠鏡・めがね等を使わない、人間の視力
んー、でもな。
この本で使われてる「肉眼」は
もっと、なんていうんだろう、
こうさ、眼で見ているものだけではない
真実を見透かすような表現なんだよね。
鍛え上げられた「肉眼」は
何を見ていくのか。
同じ景色も
違って見えていく。
表面だけに
惑わされない。
だから、
旅をするんだ。
新しいものとの遭遇は
「肉眼」を研ぎ澄ましていくから。
知らなかったものを知る。
そうして、経験をものにする。
旅で
知らなかった、未知の自分と
出会ったことはありますか?
予想もしてなかった自分との出会い。
いつも、同じところにいてはいけない。
常に、人は生きながらに
生まれ変わっているものだから。
もっと「肉眼」を鍛えて
詩を詠みたいですわ。
言葉なんかおぼえるんじゃなかった: 詩人からの伝言 (ちくま文庫)
- 作者: 長薗安浩,田村隆一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/11/10
- メディア: 文庫
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