言葉の世界

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【きいろいゾウ】西加奈子「そんな美しい言葉が、当たり前で、ありふれていて、」

きいろいゾウ】 西加奈子

 

「彼は言いました。あなたの夫は、言いました。私は妻を愛している、と。そんな美しい言葉が、当たり前で、ありふれていて、そしてかけねのない言葉がこの世にあることを僕は忘れていたような気がします。それは水道の水のように、蛇口をひねったらいくらでも出てくる言葉で、そして夏の日の陽炎のように、ぼんやりと頼りないものです。でもそれは、僕らが堂々とこの世界にいられる、日が暮れたら眠り、そして起き続けるための、とても大きな感情だったのだろうと思います。」

 

 

「愛してる」の言葉は、

この世界にあふれている。

 

愛を伝える、美しい言葉。

 

 

一回しか言ってはいけないなど

回数制限も何もない

伝えたかったら何度でも言える言葉。

 

 

 

なのだけれども

わたしは「愛してる」のこの一言が言えない。

 

 

いや、正確に言えば、

大好きな彼に対して言えない。

 

 

友だち同士での

「愛してるよ~」とか

「大好きだよ」はいくらでも言える。

 

 

でも、

彼に「愛してる」と言おうとすると

どうしても口が開かない。

 

 

誤解しないでほしいのは、

わたしが彼のことを本当は好きじゃない。と

思わないで欲しいってこと。

 

 

そうではなくて、

本当に好きだからこそ、言えないの。

 

 

「愛してる」は、

想いを伝える最高の言葉。

 

 

何度でも口に出していいはずなのに

わたしは、

「言うならばこの一回しか言っちゃいけない。」と思うくらいに

想いを込めようとしている。

 

 

命がけで、「愛してる」を言おうとしている。

 

 

「愛してる」と口に出したら

自分の命がそこで消えてしまうかのように。

 

 

 

それくらいの覚悟が必要な言葉なんだよ、

わたしにとっての「愛してる」って。

 

 

でも

「愛してる」はどこにでもあるの。

 

 

地球からの、宇宙からの愛をうけて

わたしたちは生きているから。

 

 

 

だから、

「愛」はなくならない。

 

「愛してる」だって

何回言ったとしても

つきることがない。

 

 

 

命をかけて

「愛してる」を

何度も伝えていい。

 

 

 

命いっぱい生きているなら

「愛してる」の言葉意外の

どんな言葉にだって

責任はあるのだし

命がけの言葉に

すべてがなるんだ。

 

 

 

きいろいゾウ (小学館文庫)

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