言葉の世界

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【食堂かたつむり】小川糸「振り返れば、奇跡のようにかけがえのない毎日だった」

【食堂かたつむり】  小川糸

 

 

あの頃は、別れと出会いが一気に津波のようにおとずれて、体力的にも精神的にも一日を生き抜くだけで精一杯だったけれど、振り返れば、奇跡のようにかけがえのない毎日だった。

 

 

渦中は気づかない。

 

 

激しい渦にのみ込まれて

息をすることに必死。

 

 

考える余裕もなく

ただただ生きていく。

 

 

その時は気づかなかったけど

今から、あの時を見たら

「奇跡」だったことに気づけること。

 

 

「今」のわたしが

「過去」のわたしを見て

気づけること。

 

あの日々は

実は有り難くて

奇跡の連続と

本気で思うのだとしたら。

 

 

 

「未来」のわたしが

「今」のわたしを見て

同じことを

思ってくれてるはずだ。

 

 

 

「今」が一生懸命で

『こんなの辛い!』と

叫びたくなる時だって

 

「未来」から見たら

奇跡の日になる可能性は

大いに秘めている。

 

 

というよりも、

「奇跡」にできると

頭ではない部分で

確信をしているから

 

そんな日々も

生き抜いていける力が

人間にはあるんじゃないかとすら

思えてくるんだ。

 

 

 

だから、

大丈夫。

 

 

 

あなたの生きている「今」も

かけがえのない奇跡の日々の

一日だから。

 

 

 

([お]5-1)食堂かたつむり (ポプラ文庫)

([お]5-1)食堂かたつむり (ポプラ文庫)