ことばの世界

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本ことば091【異性】角田光代・穂村弘「女性にとって「モノはワタシ」なのではないか。」

【異性】 角田光代 穂村弘

 

否、というのが私の結論だ。

男の人にとって「モノはモノ」であるが、

女性にとって「モノはワタシ」なのではないか。

その「モノ=ワタシ」は、アイデンティティとは似て非なる何かのように思う。

この図式の=は、単純にいえば「好き」を示している。

ワタシはこういうものたちが好き、よってワタシはこういう人間なんです、ということだ。

 

 

わかります!

 

女性にとっての、「モノはワタシ」

よくよくよーくわかります!

 

 

ただし、好きなもの限定なのね。

 

 

好きじゃないものは、

「モノはモノ」なの。

 

 

でも、「好き」が入ると

「モノ=ワタシ」に変わるんだ。

 

 

自分の「好き」には、自分が写しだされる。

 

好きなものから、その人がなんとなくわかるように。

 

 

 

わたしが、今好きなモノは何だろう?

 

・お絵かき

・お月さま

・お姫さま

・ふわふわ

・カフェ

・本屋さん

・カラフルなスニーカー

・真っ白いワンピース

RADWIMPS

YUKI

   などなど。

 

 

それぞれの「好き」には自分が入り込んでいく。

 

 

 

もっと言えば、

お気に入りの一着の服。

お気に入りの靴。

お気に入りのピアス。

お気に入りのカバン。

 

これはもう、ただのモノではなくなる。

自分の分身になるんだ。

 

 

だから、簡単には捨てられない。

だって好きなものだから。

 

 

けれど、

急に好みじゃなくなることが

わたしにはある。

 

この前まで、

この服好きだったのに

今はもうトキメキがない。っていう瞬間。

 

 

すると、

今までの思い出はあるものの

簡単にお別れできてしまうわたしは

今の「好き」にすぐに切り替える

軽いオンナなのかもしれない。

 

 

自分が変化するたびに

好きなものが変わるのか

 

それとも

好きなものが変化するたびに

自分も変わっているのか

 

 

とにもかくにも、

好きなモノに関しては

「モノ=ワタシ」は成立していると思うのです。

 

 

 

異性 (河出文庫)

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