ことばの世界

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読書記録33【左目に映る星】奥田亜希子

【左目に映る星】奥田亜希子

 

 

左目に映る星 (集英社文庫)

左目に映る星 (集英社文庫)

 

 

「孤独」

 

人は、生まれながらに

誰もが「孤独」を生きている。

 

 

わかりあおうとする努力をしても

全てをわかりあえることは

誰もができない。

 

 

だからこそ、

自分と同じクセがある人

似た考えをもった人

そんな人たちに

近さを覚えて、

わかりあえる気持ちになる。

 

 

「分かる」

という言葉自体が

「分ける」わけである。

 

そのままの

1つとしてをみていたら

きっと、「分かる」ことは

難しいのかもしれない。

 

1つの中の

自分と似た一部を

わかることはできたとしても。。。

 

 

 

わかってほしい。

わかりあいたい。

 

人の奥深い欲求かもしれない。

 

 

わかりたいからこそ

近くに行くことがこわくて

離れていってしまう。

 

 

どうせ

誰もが「孤独」なのだから

わかってもらえるはずがないのだから

離れていた方が

傷つくリスクもない。

と、

はじめから防御して

誰も近づかないようにしておく。

 

 

「孤独」であることの言い訳。

 

 

いや、

人は誰だって孤独だよ。

 

 

孤独を

本当の意味で認めたら

人に近づいて

互いの孤独を

わかりあおうとするのではないのだろうか。

 

 

 

孤独を愛し

孤独とともに

生きていける強さを

もっていきたい。