ことばの世界

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読書記録31【流れ星が消えないうちに】橋本紡

【流れ星が消えないうちに】橋本紡

 

 

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

 

 

この本も

読書記録30の『デッドエンドの思い出』と同じ

昔(学生時代?)に読んだ記憶のある本。

 

10年たつと

記憶も薄れるし

感じ方も違うし

同じ本でも

違う本のような印象を受けることがある。

 

 

忘れられない人がいる。

忘れたくない人がいる。

 

恋愛は、

別れ方によって

一生思い出したくない場合もあれば

友達に戻ることもあるし

記憶から消すことのできないこともある。

 

 

別れるつもりでいたのではなく

相手が急に亡くなってしまった時。

 

 

どうやって

気持ちの整理をつけたらいいんだろう。

 

 

当然のようにいるはずだった人に

会うことが

触れることが

できなくなったら。。。

 

 

 

思い出は

美化されやすい。

 

記憶はあいまいで

勝手にねつ造されるから。

 

 

 

 

宇宙ができてからの時を想うと

私が生きている時間なんて

流れ星を見るくらいの

ほんの一瞬でしかない。

 

その一瞬で出会うことのできた

家族や恋人や親友は

かけがえのない煌めきなのだろうな。

と、思うのでした。

 

 

『流れ星が消えないうちに』は

切ない恋愛模様だけではなく、

すれ違ってしまった家族のこと

男同士の親友のことも

描かれていて、

人と人との関係の深さ、

一緒の時代を共に生きることの嬉しさ

なんかも、教えてくれるように感じました。