ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

読書記録27【木洩れ日に泳ぐ魚】恩田陸

【木洩れ日に泳ぐ魚】恩田陸

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

木洩れ日に泳ぐ魚 (文春文庫)

 

 

ハイスピードで進んでいくように

物語に引き込まれて一気読み。

 

だけど

物語を振り返ると

ある夜から朝にかけての

一日だけのことが書いてあるだけ。

(回想シーンはありますが)

 

 

オトコとオンナの心理戦。

話していくうちに

読み解かれていく謎。

 

知りたかった謎は

その答え以上の場所にたどりつく。

 

 

スッキリしたような

モヤモヤが残ったような

なんとも言えない後味とともに

小説を机に置いた。

 

 

 

はっきりさせたい気持ち

謎を解きたい気持ち

そのままにしておきたい気持ち

謎のままでそっとしたい気持ち

 

両方あるなぁ~

 

 

相手が答えを言ってくれるのに

頼りたくなる。

自分から言うと

そこに「責任」が伴うから

相手に言わせたい。

わかっても、知らないふりで

口に出さないようにする。

 

そんな彼の態度に

イライラしつつ

わたしにも、その部分が

大いにあるな~と

思ってしまったのでした。