あたりまえ
あたりまえの日常が
ただただ欲しくて
高望みをしてた
あたりまえが
何なのかもわからなくて
あたりまえのハードルを
雲にも届かないくらいに
高く高くしてた
いつの間にか
あたりまえは
あたりまえではなく
あたりまえ以上の
何者かにとり変わっていた
あの壁をこえて
その先の壁をこえて
こえても、こえても
届かない
あたりまえ以上のものに
いつの間にか
諦めすら感じるようになっていた
何をやっても
到達することなんて
できるはずがない
いつしか
壁をこえることすら
しようとしなくなった
今の自分がいる場所が
どこなのか?
それすら把握できなくて
現在地不明でゆらゆらしてる
こえる壁の存在も
自分が立っているその場所も
何もかもがわからない
そうやって
自分自身も見失ってた
わたしの好きも
わたしの嫌いも
わからなくって
感度は最低最悪
もう
わたしは
わたしじゃ
なくなっていた
わたしでいることの
あたりまえの幸せも
感じることができなかった
そこまでして
巡りに巡って
やっと、やっと
わたしであることが
あたりまえに幸せだったと
気づけたんだ
高いことを
望まなくていい
わたしが
わたしであること
それ以上に
しあわせに満ちることはない
ね、
そうでしょ?