ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

読書記録18【羊と鋼の森】宮下奈緒

羊と鋼の森】宮下奈緒

 

からしばらく離れていて

違うことに専念していたけれど

やっぱり、本に引き戻された。

 

進んでいなかったページが

一気に最後まで達した。

 

 

羊と鋼の森 (文春文庫)

羊と鋼の森 (文春文庫)

 

 

 

感想を書きたいのに

どこから書いていいのか

わからない。

 

言葉の森の迷子に

なっているみたいだ。

 

 

どこかでいつも

正解を探してしまうわたしは

ブログという

自分の世界でも

何か「正解」を求めてしまう。

 

 

 

この本は

ピアノの調律師が主人公の物語。

 

 

音の世界には

「正解」はない。

 

 

「正解」はないけれど

「正解」に近づくことを

求め続ける。

 

 

誰かに言われた。

 

「世の中に出ている

芸術作品に共通していることは

全ての作品が未完成であること」

って。

 

完成を求めていたら

いつまでたっても

修正をして世に出せない。

 

ここまで。と

未完のままに

外に出しているんだ。

 

 

 

全然

本の話と話題はずれていく。

 

ずれていくけれど

通じあっているのだと

信じてたりもする。

 

 

 

 

どこに向かうのか

どっちに行ったら

正しいのかなんて

わからない世界。

 

なのに、

「良い」「悪い」は

人の評価の中に存在していて

振り回されていく。

 

 

人は成長したい生き物。

何かをつかみたくて

生きている。

 

 

自分はこのままでいいのか。

もっと先を目指せるのか。

この道で才能があるのか。

 

現在地に不安になり

道に迷うけれども。

 

 

どこに進んでも正解で

何かしら得るものが

あることも事実なんだ。

 

 

 

今、

ずっとずっと

立ち止まっているわたしは

次の道を吟味している。

 

 

進みたい方向がわからなくて

「これだ!」っていう正解を

誰よりも求めている。

 

 

求めたところで

正解があるわけじゃないのに。

 

 

自分が魅了されて

好きな世界を

生きていくことを

自分自身に許可していいのだ。

 

 

わたしが美しいと

感じる世界を

わたしは生きていくだけなんだ。

 

 

 

その世界は

ただキレイだけではなくて

闇側から見るからこそ

美しさを知る事のできる

残酷さも持っている。

 

 

いくらでも

落ち込んでいく。

 

深く、深く

自分の闇にのまれていく。

 

闇の漆黒に

とらわれて

光を一度は見失ってもいいんだ。

 

それくらいに

落ち込んでいいから。と、

わたしがわたしに許可を出す。

 

 

だからこその

見たい景色を

わたしが求めているのだから。