ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

本ことば041【異性】角田光代 穂村弘「なんとなく気づいたら好きになっていたり、つきあっていたり、するのだ。」

【異性】 角田光代 穂村弘

 

でも考えてみるに、穂村さんが書かれていたように、本当は理由なんかない。なんとなく気づいたら好きになっていたり、つきあっていたり、するのだ。だから男性は私の執拗な質問に答えられない。

そこに理由が欲しい、というのは、つまり、物語が必要なんだと思う。自分がそこに含まれてる、と実感できる物語。そうして女性の場合は、物語という方法がいちばん納得しやすいのではないか。

 

 

好きになるのに、

理由なんていらない。

 

いつ、恋に落ちたかなんて

落ちた瞬間なんてわからない。

 

 

いつのまにか

好きになっているんだもん。

 

 

 

聞かれても困る。

説明なんてできようもない。

 

 

 

でも、

【物語】が必要というのは

なんとなくだけど、ピンときた。

 

 

じぶんが彼に

もしものもしもだけど

「わたしのこと、どうして好きになったの?」

と、

聞く機会があるのならば。

 

 

その答えに

物語がほしいと思ったから。

 

 

 

ただ単に

「笑顔がかわいい」とか

「料理が上手」とか

「元気いっぱいなところ」とか

 

(↑あくまで、わたしが自分にたいする理想を

書いただけであります。笑)

 

 

言われたとことで、

 

 

「その条件が合う子だったら、

 他の子でもいいわけ?」と

 

どこかでひねくれて思うんだ。

 

 

 

 

同じ理由だとしても

わたしだけの物語が欲しい。

 

 

 

学校の帰りが一緒になって

話しながら歩いていた時、

じぶんの話で笑っている顔をみて

その笑顔がかわいいと思った。とかね。

 

 

 

わたしである理由がほしいんだ。

 

 

 

 

わたしと彼だけしか知らない

ふたりだけの物語。

 

 

その物語を語ってもらえたら

ドキドキしちゃうじぶんがいる気がした。

 

 

 

異性 (河出文庫)

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