言葉の世界

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【アムリタ】 吉本ばなな「彼はきっと、泣きたがっているんだ。」

【アムリタ】 吉本ばなな

 

とぼけていたんじゃないとしたら(そうじゃないのはわかっていた)、彼はきっと、泣きたがっているんだ。

私は思った。

泣きたいのに泣けなくて、無意識のうちにそういうきっかけを捜したり、選びとったりしているんだ。

何とつらい。

 

 

泣きたい時ってある。

 

 

ただ、

泣きたい時ってある。

 

 

 

理由はわかんないけど

涙を流したくてしょうがないとき。

 

 

 

出したい感情が先にあって

出せる理由を外に探してしまう。

 

いや、

出したい感情すら

その感情に名前をつけた時点で

本来の出したかったものとは

違っているのかもしれない。

 

 

 

何も理由がなくても

泣ければいいのに。

 

泣けばいいのに。

どうして、泣かないの・・・?

 

 

そう。

「何か理由がないと

泣いちゃいけない」

と、わたしは思っているんだ。

 

 

 

理由はわからないのに

涙が出てきてしまうことを

わたしは何度も経験している。

 

止めたくても

止めることのできない

自動的に流れてくる涙。

 

 

 

人前でやった瞬間

「どうしたの?なんで泣いてるの?」

と聞かれ

 

 

「わかんない。」

と正直に答えたところで

人は理由を探そうと

余計なおせっかいをしてくれる時がある。

 

 

その

小さな親切、大きなお世話のおかげで

「泣くには理由が必要だ」

と、わたしの心に刻まれていったのかもしれない。

 

 

泣きたい時は

ただ泣いていいじゃない。

 

 

 

わたしは、

自分が泣き虫なのを自覚してる。

 

 

そして、

ところかまわずとまで言わなくても

勝手に涙が出ることが多くなってる。

 

 

その時は、

多少、周りは気になるものの

泣いてしまうことにしてる。

 

 

電車の中や

街を歩いている時。

 

 

泣けてしまう時があるんです。

 

 

声をあげて泣きわめくのではなく

ただただ涙が流れる泣き方。

 

 

 

まぶたを閉じるたびに

涙が頬を流れていく。

 

 

 

その涙の流れを感じながら

そのまま流してしまう。

 

 

 

それでいいんだ。

 

 

 

泣きたいものは

留める必要はない。

 

 

 

 

理由なく泣けばいい。

 

 

 

 

 

それが出来ないから

何かきっかけを捜して

泣いてる理由にするんだ。

 

 

 

それもいいと思う。

 

 

 

泣くのを我慢するより、

泣けるのであれば。

 

 

 

 

泣くのが良いわけじゃないのだけど、

泣くのを我慢するのはイヤだ。

 

 

 

自分の感情に

自分のカラダの反応に

素直でいることを大事にしていきたい。

 

 

 

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