ことばの世界

本から自分を知っていく、そんな場所

本ことば042【本当に自分の人生を生きることを考え始めた人たちへ】銀色夏生「イベント、ってなに?」

【本当に自分の人生を生きることを考え始めた人たちへ】 銀色夏生

 

銀色 じゃあさあ。最初っから聞きたいんだけど、イベント、ってなに?

冨田 なんでしょう。渦とか、場とか、そんなイメージです。同じ時に同じ場を共有する機会、みたいな感じですかね。

銀色 うん。

冨田 だからそれは雑誌とかテレビとか、そういう媒体とは違うもの。

   その場を共有する。

   その時間にそこにいる。

   その時間にその場所にいるということを約束して集まった人たちの間で起こる事を共有する場。

 

  

「場を共有する」

「場をつくる」

 

昨日、ちょうどこの事について

彼氏さんと話していた。

 

 

理学療法士の仕事をしていても

講座スタッフをしていても

わたしは「場をつくる」ことを

大事にしている。

 

 

一人で作れるわけではなく

その場にいる人たちとつくる場。

 

 

だけれども

準備しておくことで

自分の状態を整えておくことで

場を過ごしやすくすることができる。

 

 

 

どんな場をつくりたいかを

先に自分がイメージして

できる準備をしておくこと。

 

 

準備9割なのだ。

 

 

そして、

準備をきちんとしたからこそ

 

後はその場で起きることを

即興的に楽しんでつくっていくことができる。

 

 

 

同じ場は二度としてない。

だからこそ、

一度の「場」を大切にしたいし

来てよかった。

また来たい。

と思ってもらえるように

していきたいと思うんだな。

 

 

 

 

 

 

読書記録15【アナログ】ビートたけし

【アナログ】ビートたけし

 

アナログ

アナログ

 

 

デジタル化されていく社会で

アナログは古臭く、

いつまでもデジタル化しないものは

古臭く思えるかもしれない。

 

それでも、

わたしはアナログが好きだ。

 

 

いうなれば、

スマホだって

持たなくてよいなら

持ちたくない。

 

いつでも連絡が来て

連絡がとれてしまう

便利な道具は、

便利をこえて煩わしくなる。

 

 

メールを送ったら

すぐに見てもらうのが当然かのように

待ち合わせに遅れるならば

とりあえずメールで連絡をいれておけば

大丈夫な関係。

 

次に会う約束だって

後から電話やメールでやりとりをしたら

どうにかなるし、

直前のキャンセルだってできる。

 

 

 

だから、【アナログ】の、

ふたりの関係には憧れた。

 

 

木曜日に「ピアノ」で会う。

来なかったら、相手には来れない事情があったと解釈する。

互いに連絡先は知らない。

 

 

あの場所に行かないと会えない。

遅くなる、も

行けなくなった、も

連絡できないから。

 

簡単に約束を破れない。

 

 

 

アナログだからこそ、

ずっと待つ。

連絡が来るまで待つ。

 

 

いいな、って思うの。

 

 

血が通っている感じがするから。

 

 

 

男3人の友情もいいな。

アホで、純で、くだらない。

血が通っている暑さがある。

 

 

デジタルな社会だからこそ、

アナログが際立つ。

 

 

アナログだけでは

この世を生きていけない。

デジタルの恩恵も受けているから。

 

だからといって、

デジタルのみにも染まれない。

 

 

両方の良さを

折り合いをつけて

自分にとってのちょうどよいを

調整していくんですね。

 

本ことば041【異性】角田光代 穂村弘「なんとなく気づいたら好きになっていたり、つきあっていたり、するのだ。」

【異性】 角田光代 穂村弘

 

でも考えてみるに、穂村さんが書かれていたように、本当は理由なんかない。なんとなく気づいたら好きになっていたり、つきあっていたり、するのだ。だから男性は私の執拗な質問に答えられない。

そこに理由が欲しい、というのは、つまり、物語が必要なんだと思う。自分がそこに含まれてる、と実感できる物語。そうして女性の場合は、物語という方法がいちばん納得しやすいのではないか。

 

 

好きになるのに、

理由なんていらない。

 

いつ、恋に落ちたかなんて

落ちた瞬間なんてわからない。

 

 

いつのまにか

好きになっているんだもん。

 

 

 

聞かれても困る。

説明なんてできようもない。

 

 

 

でも、

【物語】が必要というのは

なんとなくだけど、ピンときた。

 

 

じぶんが彼に

もしものもしもだけど

「わたしのこと、どうして好きになったの?」

と、

聞く機会があるのならば。

 

 

その答えに

物語がほしいと思ったから。

 

 

 

ただ単に

「笑顔がかわいい」とか

「料理が上手」とか

「元気いっぱいなところ」とか

 

(↑あくまで、わたしが自分にたいする理想を

書いただけであります。笑)

 

 

言われたとことで、

 

 

「その条件が合う子だったら、

 他の子でもいいわけ?」と

 

どこかでひねくれて思うんだ。

 

 

 

 

同じ理由だとしても

わたしだけの物語が欲しい。

 

 

 

学校の帰りが一緒になって

話しながら歩いていた時、

じぶんの話で笑っている顔をみて

その笑顔がかわいいと思った。とかね。

 

 

 

わたしである理由がほしいんだ。

 

 

 

 

わたしと彼だけしか知らない

ふたりだけの物語。

 

 

その物語を語ってもらえたら

ドキドキしちゃうじぶんがいる気がした。

 

 

 

異性 (河出文庫)

異性 (河出文庫)

 

 

 

本ことば040【きいろいゾウ】西加奈子「必要なもの   」

きいろいゾウ】  西加奈子

 

必要なもの

 

・朝食のトマトと岩塩

・そば殻の枕

・お香「ピーターパン」のにおい

・・・・

・欠け始めた月

 

 

 

ぼくのつま

 

 

 

最初と最後の違いは、

【わたしのつま】がそこに入っているか、どうか。

 

 

入るにいたった物語が

その間の450ページ以上につまっている。

 

 

気持ちが満たされた。

西加奈子さんの世界観が好き。

 

 

どの登場人物も愛おしくなって

みんなに恋をしてしまう。

 

 

 

ムコとツマの関係に

自分と彼を照らし合わせる。

 

 

あぁ、この人と一緒にいたいな。

この人だから好きなんだな。

 

 

その好き、

もといえば「愛してる」を確認するために

一度、心がはなれることもある。

 

 

離れたから、わかる。

「やっぱり、この人だった」

っていうあの感覚。

 

 

わたしは、

何度味わったことだろう。笑

 

 

むしろ、

その感覚を味わうために

何度も離れては、戻っていたのではないかと

思ってしまうくらいに。

 

いや、何度もやる必要はないんです。

 

 

きっと、わたしは

大事なものをすぐに見失ってしまうから

何度も、何度も繰り返しては

そのたびに思い出すことをしていたんだね。

 

 

あったかい関係、

わたしとあなただからこそ

創り上げることのできる空間。

 

 

「この人がいないと生きていけない!」

っていう依存とは違う、

 

「この人がわたしには必要」という感覚。

 

 

ムコさんの

「必要なもの」に入っていた

・朝食のトマトと岩塩

・そば殻の枕

・お香「ピーターパン」のにおい

・・・・

・欠け始めた月

 

 

などのものたちのように、

 

ツマは

日常に彩りを加えてくれる、

自分を立ち返らせてくれる

そんな存在なんだろうな。

 

 

 

 

きいろいゾウ (小学館文庫)

きいろいゾウ (小学館文庫)

 

 

読書記録14【射手座の君へ】鏡リュウジ

【射手座の君へ】鏡リュウジ

 

 

 

やっと、手に取って読んだ。

今日、読むタイミングになっていたのでは?

と、思うくらいに生き方を教えてもらった。

 

 

星座なんて、所詮占いだ。

と、決めつけていたら

受けとれることも受け取れない。

 

 

小さい頃から

雑誌、MY BIRTHDAYとかの

星座占いコーナー好きだった。

 

星座の名前や順番は

勝手に思えるモノだと思ってた。

 

 

大人になって、

星座の順番も知らなければ

誕生日を聞いて、

どの星座かわからない人がいることに

衝撃を受けた。

 

 

あ、星座の世界って、

わたしの好きな世界だったんだ。

と、今になって自覚。

 

 

小学校の頃から

星座占い好きだったため、

「わたしは射手座だ!」

という思い込みが強い。

 

 

で、

26.7歳の頃に

自分探しをしていたら

ホロスコープにたどりついた。

 

 

普段、

自分の知っていた星座は

「太陽星座」という。

 

生まれた時に、

太陽が12星座のどこにいたか。

で、太陽星座が決まる。

 

 

宇宙には他にも天体がある。

水星

火星

金星

木星

土星

などなど

 

 

ホロスコープを調べた結果、

太陽、月、水星、土星天王星

「射手座」をもっていることがわかった。

 

 

わたしの「射手座」に対する自画像が

確固なるものとなった。

 

 

 

射手座は、旅が好き。

旅で、どこに行く。という

目的地は関係なくて

旅の過程が好き。

 

見切り発車でいい。

細かいことは気にしない。

動きながら、柔軟に対応する。

3日坊主でいい。

途中で逃げていい。

思い付きで行動しよう。

 

そんな射手座。

 

 

タブーとしていた自分の行動に

GOサインをする後押しになった。

 

 

もっと、もっと、もっと

思い付きのままに動きたい。

そして、拡大させていきたい。

途中、やりっぱなしになったり、

つまらなくなってやめることも

沢山あるだろう。

それが、わたしの持ち味だから

それでいいのでしょう。

 

 

射手座、ばんざーーーーい!!

 

 

 

鏡リュウジさんの本は

12星座、全シリーズあるので

自分の星座を読んでみることを

おすすめします。

 

 

まずは、太陽星座を。

そして、月星座も。

両方、読んでみてほしいな。

 

 

わたしのように

太陽・月星座が一緒の人は

1冊をより、読みこみましょう。

 

 

本ことば039【ふくわらい】西加奈子「定の体は、絶対にそこにあって、それは、定の体以外の、何ものでもないのだ」

【ふくわらい】 西加奈子

 

定は、まず、暗闇の中で、自分の手を見てみる。見えないはずなのに、見えるような気がする。何故なら、そこに手は「ある」からだ。定はしばらく、自分の体の気配を感じる。真っ暗闇の中、動かずにじっとしていると、体の輪郭が溶け、なくなってしまうような気がするのだが、定の体は、絶対にそこにあって、それは、定の体以外の、何ものでもないのだ。

 

 

目で見えなくても

あるものは、ある。

 

 

人って

五感の中で

視覚にどれだけ頼っているか。

 

目を閉じて

一日を過ごすことなんて

不可能に近いのではないだろうか?

 

 

 

見える世界

見えない世界

両方が成り立つ。

 

 

そうそう、

「ココロの目で見る」

という表現があるけれど

実際、ココロに目があるわけではないのに

どうやって見るというのだろうか?

 

それこそ、

昔からずっと、

人は見えないものも

見ていたのではないかと

思ってしまうのです。

 

 

 

自分の目で見えないものでも

実在するものがあるもん。

 

 

赤外線だって

紫外線だって

そうでしょ?

 

 

肉眼では見れないけれど

特殊なカメラでは

見ることはできる。

ほら、実在してるじゃない。

 

 

目で見えないものも

ないわけじゃない。

 

 

 

目を閉じて

感じることを

もっとしていこうかな。

 

 

夜にね

ベランダにでて

目を閉じてる時間。

 

閉じているけれど

感じるものは

意外と多くある。

 

 

肌を通り抜けていく冷たい風。

通りを歩く人の声。

お月様が見守ってくれているような

包まれている安心感。

わたしのざわめき出てくる思考。笑

 

 

思考って

なかなかゼロにすることが

難しいんです。

 

 

いかに、日ごろから

考えてばかりなのかを

突きつけられる。

 

 

空っぽになる時間。

慌ただしい毎日を過ごしている

2017年を生きる わたし達は

暗闇のなか、

空っぽになる時間が

必要なのかもしれないですね。

 

 

ふくわらい (朝日文庫)

ふくわらい (朝日文庫)

 

 

 

 

本ことば038【よろこびの歌】宮下奈緒「歌う楽しさなんて、私は知っていたのだろうか?」

【よろこびの歌】 宮下奈緒

 

多くを望まないつもりで、実際にはとても多くを望んでしまっていたことに私はすぐに気がついた。うまくなくてもいいから歌う楽しさを知ってほしいと、たぶん私は思っていた。たぶん、というのは、そのときの率直な気持ちを正確には思い出せないからだ。私はたぶん、少ししか望まないつもりで、すごく大きなものを望んでいた。歌う楽しさなんて、私は知っていたのだろうか?自分が知らないものを、人に教えることができるのだろうか?

 

 

自分が知らないものは

人に教えられないと思う。

 

知ったつもりで教えるのと

体験して知っているものを

教えるということは

同じ言葉で言われていても

受けとるエネルギーは違う。

 

 

 

楽しさは伝染するよね。

勝手に。

 

 

楽しさは教えるよりも

伝わっていく。のだと思う。

 

 

自分が楽しくしていたら、

その楽しさが波動となって

人に入り込んでいく。

 

 

だから、

教える必要はないのかも。

 

 

 

 

わたしは

中学、高校と吹奏楽をしていたのあって

人と演奏することが好きです。

 

一人で演奏するよりも

誰かと奏でる音楽が好き。

 

 

その純粋な楽しさを

学生時代に感じていればよかった。と

ちょっとだけ後悔しました。

 

 

楽しさよりも

上手くなりたい!の

向上心のが強くて、

楽しくやろうよ。と

できなかった。

 

 

厳しい部活だったのもあり、

できるようになるために

相当の努力をした。

 

できることが

楽しさであり

できることが

喜びでもあったから。

 

 

 

努力した結果としての

「楽しさ」が

わたしは好きなのかもしれない。

 

 

吹奏楽での努力は

わたしにとっての普通のことで

努力が努力でなかったということ。

 

 

でも、

その努力が苦しかった仲間が

いたのかもしれないなぁ。と

今となっては振り返られる。

 

 

 

「どうして努力をしないのか?」が

理解できなかったから。

 

 

そして、

曲が吹けるようになることの

楽しさは当然だと思ってたから。

 

 

 

わたしの楽しさは

時に厳しさになり

人を攻撃するのかもしれない。

 

けれど、

その根底のエネルギーが

楽しさだったら

人は一緒に努力をしてくれるもの。

 

 

 

楽しさは、

『人を動かす最大のエネルギー』

ということですね。

 

 

よろこびの歌 (実業之日本社文庫)

よろこびの歌 (実業之日本社文庫)